新宿住友ビルディング②




新宿住友ビルディングの「三角広場」は、2020年6月にリニューアルオープンしました。ビルの足元を囲うように巨大なガラス張りの屋根が設けられ、写真で見る以上に開放感と迫力があります。リニューアル前に訪れたことがある方なら、「ビルを間違えたかな」と思うほどでしょう。筆者も一度も訪れたことがないと思っていましたが、あまりにも印象が違いすぎて曖昧になっているだけかもしれません(一度レストランに行ったような気もする)。

響き渡る足音

流行りのストリートピアノが設けられているようで、足を踏み入れてすぐに音色が聞こえてきました。ただ屋根が掛かっているような印象ですが、実際には完全に密閉されている全天候型の空間です。超都会の中にも関わらず、目の届くところにないピアノの戦慄が聞こえてくるのですから、驚きです。「三角広場」という童心に帰ってしまいそうなネーミングですが、その巨大で洗練された空間に踏み入れると、背筋を伸ばさずにはいられません。休日にはイベントや展示会が催される他、緊急時には避難スペースとしても活用されるそうです。

「静かな休日の西新宿に賑わいを生む」リニューアルだったわけですが、「巨大な全天候型のスペースを確保する」というのはとても素晴らしく、センスに溢れていると思います。せっかくある所有地を予算をつけてリニューアルするわけですから、少しでもテナントやショップが多く入るような構成にしたいのが普通でしょう。新宿という立地であれば尚更です。ショップ・レストランスペースも新たに設けられていますが、この「三角広場」は独立した空間が保たれています。まさに「リニューアル」という名にふさわしい進化を遂げた新宿住友ビルは、今後も何十年と愛されていくことでしょう。

身の回りのほとんどの物には、「更新」や「買い替え」といったタイミングが訪れます。必要な機能、見た目、予算。そのときはベストな選択だと思っても、「こんなはずではなかった」ということも少なくありません。今必要な機能を確保することはとても大切ですが、何年・何十年先のことまでほんの少し考えてみると、違った選択肢が出てくるかもしれません。長い目を養うヒントは、長く愛されているものが教えてくれます。

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東京で暮らす会社員です。
都市や交通について気ままに発信しています。
それなりにリアルかと思います。

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